STEP4:配偶者ビザ申請の補強書類の使いかた【徹底解説】

更新:2020年11月10日

行政書士 佐久間毅

配偶者ビザ申請の補強書類について解説する行政書士

 

この記事では、日本で最もアクセスを集める配偶者ビザ専門サイトを運営し、

日本有数のレベルで配偶者ビザ申請をお手伝いさせていただいている

東京のアルファサポート行政書士事務所が、

配偶者ビザ申請に必要な書類についてくわしく解説します!

 

配偶者ビザの条件は、あなた自身が満たしていると自己満足していても意味はなく、

入管法で立証責任が申請人にあるとされているので、

第三者である入管に条件を満たしていることを証拠をもちいて納得してもらわねばなりません。

 

ただし立証は、必要書類だけでは実現できません。なにか懸念事項があるかたは、それだけでは足りないのです。

この記事では、必要書類を補強してくれる書面について解説していきます。

  

かんたん解説

>> 配偶者ビザの必要書類は漫然と集めるのではなく、その書類の意味を把握し、自分の弱点については補強証拠を集めます。

>> 入管が求めている必要書類は、すべての人に共通の書面で、それを準備すれば「受付」がなされます。

 しかしながら、必要書類だけで条件を満たしていることを立証できることは極めてまれです。

くわしく解説

 

配偶者ビザの申請において、条件を満たしていることの立証責任は申請人側にあるものとされています。

 

そこで、配偶者ビザの条件を満たしていることを「証拠」を挙げて証明していくこととなります。この作業を立証と言います。

立証に失敗すれば、立証責任が申請人にあることから不許可となってしまいます。

 

その証拠の1つが、配偶者ビザ申請の必要書類ですが、入管が求めている最低限の証拠だけで立証できる事実はとても少ないため、多くのケースでご事情をカバーする補強書面を準備することになります。

 

配偶者ビザ,必要書類,

 

配偶者ビザの条件のひとつである「経済的基盤を有していること」は、収入の安定性や経済性といった要素で構成されています。

ここでたとえばアルバイトなど非正規雇用のかたは、収入の安定性に難があります。そうすると、漫然と申請すれば「経済的基盤を有していること」の条件を満たしていないと判断される可能性が高まりますので、ご自身のアピールポイントが「収入の継続性」なのであればそれを訴えていくことになります。

 

配偶者ビザ申請の必要書類のなかの「質問書」に就職年月日を書く欄がありますが、証拠を挙げていないので立証されているわけではありません。この段階では本人がそう言っているという自己申告のレベルに留まります。そこで、就職年月日がたとえば10年前であることを証明するために、入社日が明記された会社印の押印された在職証明書で補強していくこととなります。

 

このような立証をした場合、同じアルバイトで収入の安定性に難がある申請でも、「最近アルバイトとして就職したばかりで、収入の額が少なく、入管から支持された必要書類を漫然と提出する案件」よりも、配偶者ビザ申請が許可される可能性が高まってきます。非正規雇用だからといって必ず不許可になるわけではなく、許可される人もいれば不許可になる人もいるというのは、このような立証の過程で差がついてくるからなのです。

 

このような作業を、配偶者ビザの条件を構成するさまざまな事実について繰り返すことで、最終的に配偶者ビザが許可されることとなります。なお、補強書面のどこを見て欲しいのかの判断を審査官にゆだねることは賢くないので、申請理由書で適切にナビゲートしましょう。

 

配偶者ビザ申請の補強書面:婚姻の真実性

 言語能力を証明する書面

 カップル間で交わした手紙

 相手のご両親と交わした手紙

 国際電話の履歴

 SNSの会話履歴

 国際郵便の送付状

 送金記録

 その他、状況にあわせ様々な証拠があります

 

・言語能力を証明する書面

言語能力はコミュニケーションの深さに直結しているため非常に重視されます。

イギリスなど諸外国では公的な言語能力試験の合格証明書を提出しないと配偶者ビザが許可されません。

 

日本では質問書でその能力を記載しますが、立証されているわけではありませんので、

日本語能力検定試験などの合格証があれば提出しましょう。しかし初級レベルであれば逆効果になることもあります。

 

・カップル間で交わした手紙

昨今、カップル間で手紙を交わすことはあまり無いと思いますが、誕生日や交際記念日に交わした手紙などは、

特別な日を一緒にお祝いしているという意味で良いです。

 

・相手のご両親と交わした手紙

弊社のお客様でもお相手のご両親と手紙を交わされていらっしゃる方は多いです。

封筒の宛先、消印などの情報も手助けしてくれます。

 

・国際電話の履歴

何度も相手と会話していることが証明できますが、その電話番号がお相手であることを証明する必要があります。

国番号でその国の居住者と会話していることはわかりますが、会話内容が残っているわけではないので、

電話番号だけでは誰と会話しているのか第三者は分かりません。

 

・SNSの会話履歴

SNSは、会話の内容が記録されるので、どの程度の言語力があるのかなどが判明します。

込み入ったことも会話していれば、言語能力の間接的な証明にも使用できます。

逆に、SNSで毎日やり取りしていても、ひたすら挨拶を交換しているだけ、撮った写真をお互いに送りあっているだけだと、

言語的コミュニケーション能力がないことを推認させてしまう逆方向に作用することもあります。

 

・パスポートのコピー

配偶者ビザの申請は日本人と外国人の出入国管理をしている入管に申請するため、日本の出入国歴は把握されていますが、

日本政府が把握していない外国への出入国情報(例えば同じ国に海外旅行へ行った)などを、別途証明することもあります。

 

・国際郵便の送付状

お相手への誕生日プレゼントなどの送付表は意味を持つ証拠となります。ときどき送られた縫いぐるみなどのプレゼントを写真に撮るかたもいらっしゃいますが、その縫いぐるみが誰から贈られたのか画像で証明することが難しい以上、かえって「送付表」のほうが証明力が強いこともあります。

 

・送金記録

結婚前の送金はあまり無いと思いますが、結婚が成立後しばらくたっているのに夫婦間で生活費のやりとりが無いことも少ないでしょう。お相手が自立した職業をもっている場合は難しいと思いますが、送金記録は金銭面でお財布が一緒になっていることの証明に使えることがあります。

 

配偶者ビザ申請の補強書面:経済的基盤

 土地・建物の登記簿謄本

 預金残高証明書

 会社登記簿謄本

 在職証明書

 給与明細

 給与支払予定証明書

 源泉徴収票

 その他、状況にあわせ様々な証拠があります

・土地・建物の登記簿謄本

土地・建物の登記簿謄本によって、現在の住居や投資用物件の所有権を証明することができます。

住宅ローンの存在は、不動産登記簿謄本の抵当権の存在によって明らかになります。

 

・預金残高証明書

原本なので、銀行通帳コピーよりも証拠としての力が強いです。コピーは改ざんの可能性が高いためです。

継続性・安定性のある定収がない場合など預金残高の有無が配偶者ビザの審査に直結する案件は、通帳コピーではなく預金残高証明書を取得します。

 

・会社登記簿謄本

公的書面ですので、会社を経営されている場合にその経営者としての地位を最も有効に証明してくれる書面です。

 

・在職証明書

在職証明書は、収入の安定性(正社員であること)や収入の継続性(入社年月日)など経済的基盤についての様々な要素を立証していく書面として使えます。

 

・給与明細

給与明細には会社の押印がないため文書の証明力は弱いですが、直近の収入を証明するために使用することができます。

 

・給与支払予定証明書

今後、支払われる予定の収入を月ごと又は年でまとめて会社が証明する書面です。

就職したばかりや、海外赴任から帰国したばかりのときに使用されます。支払われた実績と異なり予定は未定ですが、

会社の押印があるので、大手の会社の発行したものであれば証明力はあります。

 

・源泉徴収票

直近の年収を証明するために使用されることもありますが、会社の押印がなければ作成者が不明のため、証拠力としては弱いです。

 

立証に失敗すれば、配偶者ビザは不許可になります

 

配偶者ビザの条件を満たしていることを証拠で証明する責任は申請人にあるので、立証に失敗すれば配偶者ビザは許可されません。

 

この記事でご説明した配偶者ビザの条件を満たしていることを、証拠をあげて証明していきます。

その証拠のひとつが、いわゆる配偶者ビザの必要書類です。

 

つぎの記事で引き続き確認しましょう。

 

配偶者ビザの条件が立証の対象であり、配偶者ビザの必要書類が立証の手段であることを理解すると、先が見えてきます。

 

〇よく一緒に読まれている人気の記事

 

  STEP1:配偶者ビザの立証作業

  STEP2:配偶者ビザの条件 ※立証対象として

  STEP3:配偶者ビザの必要書類 ※立証手段として

  STEP4:配偶者ビザの補強書面 ※立証手段として

  STEP5:配偶者ビザの注意点

 

この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし) 

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。執筆サイト:配偶者ビザ